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SIJ共催ワークショップ(第7回政策メッセ)開催報告 2006/04/05 

政策分析以上 3月12日(日)に、政策分析ネットーワーク主催・第7回政策メッセにて、SIJ共催ワークショップを開催しました。開催概要は下記をご覧下さい。


ネットワーク主催 第7回 政策メッセ
NPO 法人ソーシャル・イノベーション・ジャパン(SIJ)共催ワークショップ
「社会的企業の事業モデルと制度的課題」

議事録
 
日時
 2006年3月12日(日) 13:30〜15:00
 
場所
 明治大学・駿河台キャンパス「リバティ・タワー」13 階
 
パネリスト
 坂本 文武 氏(SIJ 理事/ウィタン アソシエイツ株式会社PR コンサルタント)
 駒崎 弘樹 氏(SIJ フェロー/NPO 法人フローレンス代表理事)
 西本 千尋 氏(SIJ フェロー/(株)ジャパンエリアマネジメント代表取締役社長)

コーディネーター
 町野 弘明 氏(SIJ 常務理事/(株)ソシオエンジン・アソシエイツ代表)
 
議事概要
1. 町野氏より挨拶
 社会的企業について、間口を広く、アントレプレナーの立場の方々だけでなく大企業での取り組みも含んで考えるということ、またそれが社会性、事業性、革新性を併せ持ち、制度改革も含めたイノベーションを起こしていくものであるとする話があった。その後、各パネリストより自己紹介をいただいた。

2. 駒崎氏による事業説明
 NPO 法人フローレンスの事業を始めることとなった経緯についての説明があり、失われつつある地域での子育てについて、それを代替できる新しい仕組みを作り、病児保育問題の解決を図ろうと取り組みを始めたという話がなされた。事業を軌道に乗せることができた理由として、これまで業界で敬遠されてきていた病児保育について専門家ではなかったこと、また、解決のための“ユニークネス”なモデルを考案したこと等が挙げられた。病児保育のニーズは共働きの増加などにより高まってきている。しかし経済的自立の困難性から実現が難しく、日本では保育所全体の2%に満たない。その主な原因となっているのが補助金制度で、補助金を受けることによって価格決定の自由が奪われ、赤字経営になりやすいというジレンマ、すなわち制度的欠陥が存在することが指摘された。そうした課題を踏まえたうえで、フローレンス独自の“こどもレスキューネットモデル”が構築された。
 今後の計画として、東京都内における活動地域を拡げていくこと、また、全国の団体から来ている問い合わせに対してコンサルティング事業でそれを支援し、事業をインフラ化する形で拡げていくことが挙げられ、病児保育のしくみを通して新たなコミュニティを創造したいという思いが伝えられた。
 
3. 西本氏による事業説明
 (株)ジャパンエリアマネジメントを起業することとなった経緯が説明された。西本氏は学生時代より日本の地域の個性が失われていることに問題意識を持ち、卒業の同年に起業した。
 日本のまちづくりの現状と課題として、「まちづくり三法」による補助金制度の弊害を認識し、まちづくりのスキームを構築するにあたり、コンセプトを明確に立てること、地域の企業や市民でアライアンスを組み、補助金に頼らない自主財源を持つことを掲げた。
 現在の事業内容としては、広告会社と提携したデザイン性の高いプロモーション広告を「スポンサー・ストリート広告」として展開しており、地域と企業とのコラボレーションを促進している。しかし公道におけるイベント・広告の規制という制度的課題により、展開が困難となるケースがある。それを打破するために、収益の使途を明確化すること、官民協働のメリットを明示することに留意している。
 
4. 坂本氏「社会的企業の位置づけ」
 NPO 法人や社会福祉法人等の非営利団体が事業性を認識し、株式会社等の営利団体が社会性を認識するようになってきている動きが見られる。その中で、最初からその境界線部分を狙って社会的課題をビジネスで解決しようとするのが社会的企業家であり、駒崎氏や西本氏の活動がそこに位置づけられていることが説明された。またその社会的企業家の特徴や、経営手法、資金源、他のセクターとの協業のポイントについての説明がなされた。

5. 質疑応答
 ・大学で、学生が社会的企業家として起業するのをどのように支援できるかという質問に対して、意思のある学生を後押しできる雰囲気を教授側が持つこと、また起業支援をするNPO 等への窓口ともなり得ることが駒崎氏、西本氏より挙げられた。

 ・協業のポイントの中で、自治体の与信能力が求められているかという質問に対して、与信能力は必ずしも行政が持つ必要はなく、途中段階は専門家や市民組織が担い、最終的に市民が担うこともできるとする意見が出された。
 ・組織形態の選択について、駒崎氏は米国のソーシャル・ベンチャーをモデルとし、最初からNPO 法人を考えていた。NPO 法人では社会福祉法人に比べて社会からの信用が低いと感じることがあるものの、実績とコンテンツから信頼を得ていこうと考えている。
 西本氏は、広告会社と業務提携を組むためにやむを得ず企業形態を選択した。
 しかし、商店街やコミュニティに入っていく際はNPO の方がふさわしいと考えており、今後NPOとの並立も検討している。坂本氏からは、市場的、法的、資金的、社会的制約によって最終的に組織形態が決断されるという説明がなされた。

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